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「笑い」と「笑顔」

「笑い」は福の神

 「笑い」とか「笑顔」は昔から目出たいこと、楽しいことの象徴のようです。諺(ことわざ)にも「笑う門には福来る」が目出たいことの代表でしょう。この他にも「笑う顔に矢立たず」「笑いは人の薬」などとあります。「憎いと思っている相手でも、にこやかな笑顔で接せられると憎しみも自然とほぐれるものである」と「ことわざ辞典」の解説にあります。「笑いは人の薬」の解説では「笑うと血管を柔らかくして血圧を下げると共に、胸筋や心臓筋をやわらげ内分泌をよくして若返りの薬にもなる。腹中の消化、吸収、排泄をよくするばかりか涙、汗の分泌なども刺激するので、あまり笑うと涙が出るわけである。多くの医者が笑いはどんな強力なビタミン剤より効き目のある保健薬であるという」とあります。
 笑いは若返りの薬というわけで「一笑一若」ともいうし、笑いの逆は「怒り」で「一怒一老」となります。一日に5回笑いなさい、ともいいます。朝と晩、起きた時と寝る前、朝・昼・晩の食事の時の5回。鏡を見て笑ってもよいし、自分の笑い顔の写真を見て笑ってもよい。そのうちに本当に腹から笑えるといいます。病気の治療に笑いは欠かせません。10分間笑うと痛みが2時間忘れられるともいいます。
 

一日に「一、十、百、千、万」

 名古屋のある実業家は健康に過ごすには毎日「一、十、百、千、万」を実行すると良いということを唱導していたそうです。「一」は毎日一つは自分を褒めてやる。「十」は毎日10回腹の底から笑いなさい。「百」は一日100回腹式呼吸をする。これは何回にわけてもよい。「千」は一日に文字を千字以上書きなさい。「万」はご承知の万歩計。「一」は一日に一つ位は自分をほめてやることがあるはず、それを褒めてやるというわけで、一日一善になればさらによいでしょう。
 

 対人関係作りのスキルとマインド

 笑いが健康に最適の薬だと言うのはいわば笑いの個人的効果ですが、同じく笑いは対人的絆(きずな)としての社会的効果でもあります。我々の生活は全て人と人との結びつきの上に成り立っています。それゆえ、対人関係をスムーズに行うことは効率的にこの世を良くすることでもあります。デパートなどの小売店で接客技術を重視するのも売り手と客の対人関係をよくすることが売り上げ向上につながるからです。
 その技術の第一段階は「ミラーニューロン仮説」と言い、こちらが笑顔でもって対すれば「笑顔には笑顔」で相手も何らかの好意を持ち、会話しやすい相手という心情が生まれるというのです。丁度、鏡を見て笑うようなものです。
 第二段階は「ミラーリング」と言い会話の中で相手と同じ仕草をします。例えば相手が話しながら鼻をなでるクセがあれば自分も何気なしに会話しながら鼻をなでる。するとお互いの感情は更に和やかになります。
 第三段階は「自己開示の返報性」といいます。つまり会話の中にプライベートな話題が入るようになったら信頼関係に入ったと見てよいというのです。
 相手に話しかけるには、I(アイ)メッセージを使えと言います。相手を説得するにも「貴方がこうすべきよ」というのは主人公は貴方だからこれではYOUメッセージになるし、高圧的でもあります。Iメッセージだと「私はこう思うし、私だったらこうする」と愛情を込めて相手の目をみつめて、主人公を私(I=アイ)、愛情を込めての愛(アイ)、目を見ての目(Eye=アイ)の3つのアイでといいます。
 これらはいずれも、相手との関係を良くする技術ですが、忘れてならないのは相手の立場に立つ心情をもてることです。そこにこそ「袖摺りあう他生の縁」を大事にするマインドがあります。店頭での接客では磨かれた接客技術であっても売り手の立場に立ってのスキルになりがちです。そこには売上と利益がチラチラします。まさにサービスロボットに過ぎません。
 

布施としての「顔施」

 私の好きな言葉に「顔施」があります。「和顔悦色施」をつめたもので無量寿経の中の言葉だといいます。これは布施の一種で、お金がなくても出来る布施、つまり「無財の七施」の一つであります。眼施、言辞施、身施、心施、床座施、房舎施、に顔施を加えて「無財の七施」といいます。床座施と言うのは自分の席を人に譲ることで、今式に言えば満員電車の中で高齢者や身障者に席を譲ることでこれも布施であります。
 布施はお金を上げることだけではありません。むしろお金を上げることは極めて初歩的な布施だと言うのです。しかも布施は恵みとは違います。恵みは受けた方が「有難うございます」と礼をいいますが、布施は受け取って頂いてと施したほうが礼を言います。相手を尊重する心情の上に立っての助け合いなのです。「他生の縁」が生きています。明日の命のない人でも、末期癌の苦痛の中でも布施はできます。苦しくても看病の人達に苦しそうな顔を見せない。そんな時でも和顔、にっこりです。優しい声で「有難う」と言えれば言辞施、声が出せない状態でもにっこりはできます。それが「顔施」で看病してくれる人、見舞ってくれる人への感謝でもあります。電車で席を譲ってもらった人が感謝するのは当たり前、譲ってあげた人が恵んでやったという気持ちでは布施になりません。譲った好意を受け入れてくれたということに感謝が必要だというのです。
 

「頂きます」「御馳走さま」「勿体ない」

 日本人は食事の前「頂きます」と手を合わせ、食後に「御馳走さま」とまた手を合わします。食べ残せば「勿体(もったい)ない」と叱られます。そんな風景が普通でした。それが食膳に供される魚、鳥獣、野菜等々の命への感謝、そこに携わった人達への感謝です。そこにも広い意味で袖摺りあう他生の縁がありましょう。一期一会です。俺の金で俺が買ったものだからという浅知恵では世の中冷たいものにしかなりません。
 個人主義、資本主義では自分中心、全ては金。相手を蹴散らしても勝利し、利益を得るという競争と対立の蔓延がこの頃の冷たい社会でしょう。個人主義、資本主義といっても個人の権利の裏には義務があり、エゴの自由な活動がアクセルとすれば、感謝をベースとしたブレーキが必ずついていなくてはなりません。

品格養成・人間教育のために

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